平松悟の過去

harmonicachina2009-09-11

海外移住を本気で狙っている同志からいきなりメールが来た

「3元5元ww
は、腹いてぇ…w」

↑これだけ!な!何の事だか!

どうもホームページのプロフィールに載っていた「中国でこんな騙されかたしました」の欄を見てくれたらしい。

懐かしくなって僕も読んで見た。

■本文(そのまま転載)
私は中国でこんなだまされ方をしました.

(先に申し上げておきますが、確かに下の話は実際に起こったことですけれど、

”中国人はこんな人です”という意味合いはまったくございません

こんなことがあったという一例に過ぎません。わかって頂いているとは思いますが念のため。)

 

1.北京の三輪車

よく晴れた日だった。あれは僕が中国入りして一週間足らず。

上海から入港して次の都市、北京を歩いているところだった。



ーーー1995.05.05横浜から出航したフェリー
で上海に到着
ーーー1995.05.06列車で北京へ
ーーー1995.05.08列車で長春
写真1

中国語会話」の本を片手に、何もわからないままさまよう小さな子供のように、(当時18歳)

ふらふら歩道を歩いていると、突然三輪車が僕の進行方向を妨げた。

「ガイド料は取らないよ。どこへ行くんだい?乗せてってあげるよ。」
写真2
三輪車といっても
日本でいう子供が乗るような三輪車ではない。

大きな車輪が3つ。後部座席には風除けのフードがついていて、




自転車のようなペダルを踏みながら、日焼けしているのか、真っ黒でやせ細っている老人が

運転しながら声をかけてきた。もちろん中国語は良くわからないので、多分そんなことを言っていたのだろうと思う。

最初は無視しようとしたが、無理に幅寄せして来るので、「これもいい体験になるか」と思い、

僕から声をかけた。

天安門広場まで、いくら?」

「60元だよ」

オッ!なんと僕のしゃべる中国語が通じたのか。即答された。しかも彼の言う「60元」という

言葉を、はっきり聞き取ることが出来た。恥ずかしながら、こんな体験は初めてである。

上海ではなまりがあったせいか、こちらの言うことも通じなかったし、向こうの言っていることも

よくわからなかった。ジェスチャーと筆談で何とかやっていたのだ。

上海から北京へ列車で17時間かかったのだが、その間、ひそかにテープを聞きながら練習していたのだ。

・・・・しかし60元というのは、当時の僕としてはとても微妙な金額である。当時円高だったため、

10000円が990元くらいに両替出来た。(今考えると天国だった!)

という事は600円くらい・・・日本のタクシーと同じ・・・でも距離も無いと思うから・・でも体力使うし・・

迷った挙句、地球の歩き方に載っていた「法外な値段を吹っかける」というフレーズが引っかかり、

値段交渉をしてみた。これも初めての体験である。

「40元でいいですか」

「うーんだめだめ42元」

オッ!今回も会話が通じる!しかも相手も”42”とか言う微妙な数字を出してきた。

ではこのくらいが相場なのかな?・・・・でも念のため地図を開いて見る・・意外と近かった。

「これ・・近い・・もうすこし・・・安く・・(←たどたどしい中国語で)」

「しょうがないな・・30元でいくよ」

言えば言うほど値段が下がる。ここでOKと言おうと思ったが、もしかしてこの距離をこの値段以下で運んでもらったら今後自慢になるのでは?なんだかわからないが

無理を承知に僕がすぐに切り出す

「15元で・・・・・」

「うーん・・いいよ!乗った乗った!」

僕は耳を疑った。最初に60元といっていたものがその4分の1の15元!?

もしかしてかわいそうなことをしているのではないかと、罪悪感が走った。

・・・でも念のため、載せてもらった後で「そんな事言ってない」なんていわれると困るので、

紙に書いてもらった

「ここに値段を書いてください」

「しょうがないな、わかったよ。・・ほら”15”と書いたよ」

僕は失礼な要求だと思い、丁重に頼んだのだが、あっさり書いてくれた・・こういう観光客多いのかな?

 

・・・・そして三輪車に搭乗!速い速い、歩いていけばかなりの時間を要する距離だった。

しかし”15元”という格安の値段でこんなにいい思いが出来るなんて・・・先ほどの罪悪感が風とともに消えた。

この人はこの三輪車運転を何年間続けたのだろう。腰を浮かせ、重力をつかいしなやかにペダルを踏む。

歩行者のそばをブレーキもかけずにぎりぎりのところで避け、

かなり洗練されたテクニックを持っているように見えた。

「さて・・・着いたよ!」

流れる景色、奇妙な優越感、心の中で子供のようにはしゃいでいた僕はその言葉で目を覚ました。

目的地に到着。感謝の気持ちでいっぱい。丁重に頭を下げ「謝謝!謝謝!謝謝!」と何度も礼をした。

”15元だけど・・ごめんね”10元札と5元札をわたそうとすると・・・・・

その運転手は思いもよらないことを口走るのである。

「じゃぁ15ドルだから150元ね」

「!!!」言葉も出ない。先ほど書いてもらった紙には丁寧すぎるほど読みやすい「15」という

数字がかかれているがどこにも「元」とは書いていない。

おじさんが切り出す

「わかったわかった。君は若いし、可愛そうだから100元でいいよ」

よくぬけぬとこんなセリフを言えるものである。しかも満面”負けてあげるから”という表情で!

僕はもうどうすればよいかわからなくなり、持っていた15元を座席において、

中国人にも日本人にも理解できない言葉で相手をののしり、
走 っ て 逃 げ た。

追いかけてくる”ヤツ”を後ろに全力疾走!重い荷物を背負いながら・・・・何とか振り切ることが出来た。

ビクビク、ドキドキしながら天安門広場まで戻る・・・・5月の初旬、強い日差しに汗だくになった。

 あのひと時の爽快感は何だったのだろう。

後、友人に地図を見せて聞いてみると・・・・

「この距離だったらせいぜい3元から5元くらいで乗せてもらえるよ」

「(絶句)・・・・・・」

続き、第2話、恐るべき耳掻きの人!はこちら http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Oak/4326/pr.htm



いや〜そんな事ありましたね〜

皆さんも海外でお困りの事ありましたら
とにかく警察呼んでパスポート見せて相場を聞くのがいいみたいですよ。